健康診断や人間ドックの結果票で、葉酸の値が基準範囲の下のほうだったり、少し低めに出ていたりすると、気になりますよね。ほかで見かける「3」や「140」という目安の数字と見比べて、かえって分からなくなることもあるもの。
そこで、今回は血清葉酸の基準値と、赤血球葉酸との違いについてお伝えしていきます。
この記事では、血清葉酸と赤血球葉酸がそれぞれ何を映す値なのかと、血清葉酸が低めに出たときに自分で振り返れることを知ることができます。
血清葉酸は直近の食事を映し、目安は3ng/mL以上
結果票の基準範囲は、その検査をした施設が自分のところの測り方で出した幅なので、施設によって数字も単位も違います。そのうえで、厚生労働省の情報サイトeJIMの医療者向けのページ(米国国立衛生研究所の資料を日本語に訳したもの・2025年6月更新)には、次の目安が載っています。
| 結果票の項目名 | 何を映す値か | eJIMの目安 |
|---|---|---|
| 血清葉酸 | 直近に食べたものの影響を受けやすく、長い期間の状態を映していない可能性がある | 3ng/mL以上で適切 |
| 赤血球葉酸 | 長い期間の摂取量を測る指標 | 140ng/mL以上で十分に摂取 |
2つは別の検査なので、数字どうしを比べても意味はありません。自分の結果票の項目名がどちらかで、見る行が決まります。
結果票の基準範囲の下の端が3.6なのにこちらは3、というように食い違って見えるのは、測った施設と、目安を出した米国の資料が別だからです。低い印を付けるかどうかは、結果票を出した施設の幅で決まっています。結果票の単位がng/mLでないときも、見比べるのは結果票の基準範囲です。
血清葉酸は、食事・お酒・一部の薬で動く
低めに出た理由を決めるのは、診察するお医者さんです。ただ、同じeJIMのページには、血清葉酸の値を動かす条件が書かれています。
- 直近に食べたものに含まれる葉酸の量。多く含む食品として、ほうれん草・アスパラガス・芽キャベツ・レバーが挙がっている
- 飲酒。健康な男性が赤ワイン1日240mlか、ウォッカ1日80mlを2週間飲んだ研究で、血清の値がはっきり下がった。もとの値がいくつだったかは載っておらず、ビールや日本酒、女性で調べた研究もこのページには挙がっていない。だから、自分の値がお酒でどれだけ動いたかは、この研究からは決められない
- 一部の抗てんかん薬(フェニトイン・カルバマゼピン・バルプロ酸)。てんかんのほか、精神の病気などにも使われ、血清の値を下げる可能性がある
低めに出た値が、ふだんの状態なのか、採血前の過ごし方で動いたのかは、結果票の数字だけでは分けられません。
採血前の2週間を、メモに2行で振り返る
結果票で採血の日を確かめ、その前の2週間について、スマホのメモに2行だけ書いてください。ほぼ毎日お酒を飲んでいたか(20歳未満の飲酒は法律で禁止されています)。青菜をほとんど食べなかったか。細かく思い出せなければ「ほぼ毎日」「週に2〜3日」くらいで大丈夫です。お薬手帳も開いて、上の3つの薬の名前が無いかを見てみます。当てはまっても、薬は自分の判断でやめずに、処方したお医者さんの指示にしたがってください。
次に医療機関で聞くときは、このメモと一緒に「血清葉酸が低めでした。赤血球葉酸も測ったほうがいいですか」と聞けば、何の話かが1回で伝わります。
同じページでは、ホモシステインという値も、葉酸の状態を見る目安として挙がっています。それが何を見ている項目なのかは、ホモシステインとはでも説明していますので、ぜひご覧ください。
葉酸を体の中で使うときに働くMTHFRという酵素には、生まれつきの遺伝子の型があります。もし、その型を一度知っておきたい方は、型は健診では調べられず、郵送の遺伝子検査で調べることになります。調べる方法の違いは、MTHFR検査はどこで受ける?|病院と郵送、選び方の違いで紹介しています(この先の記事には広告があります)。なお、遺伝子の型が分かっても、葉酸をとる量の目安は変わりません。
出典(2026年10月確認)
この記事は、公的機関・学会・査読のある論文をもとに構成しました。下書きの作成にAIを使い、数値と出典は一次資料と照らして確認しています。
この記事は一般的な情報をまとめたもので、診断や治療を目的としたものではありません。検査結果について気になることがあれば、検査を受けた医療機関か、かかりつけの医師にご相談ください。

