ビタミンDの血中濃度|日本人の98%が基準に届かないという報告

ビタミンDの血中濃度 ── 日本人の98%が基準に届かないという報告 栄養素の読み方

健康診断の結果は「異常なし」。それでも、日本人はビタミンDが足りない人が多いという話を聞くと、自分はどうなのかと気になりますよね。

そこで、今回はビタミンDの血中濃度についてお伝えしていきます。

この記事では、日本人のビタミンDの足り具合を示す報告と、判定の線、そして自分の値を確かめる方法を知ることができます。

健常な人の98%が、ビタミンDの基準に届かなかった

東京慈恵会医科大学が2023年に発表した調査では、健常な人の98%が、日本の学会が提唱するビタミンDの基準濃度(30ng/mL)に達していなかったと報告されています。

「一部の人が足りない」という話ではなく、測ればほとんどが下回る、という規模の話です。

ビタミンDの判定は、欠乏・不足・充足の3つ

日本内分泌学会と日本骨代謝学会の判定指針(2017年版)が、血液中の25(OH)D(25-ヒドロキシビタミンD。体の中でのビタミンDの主な貯蔵の形)という物質の濃度で判定の基準を示しています。

  • 欠乏 — 20.0ng/mL未満
  • 不足 — 20.0〜29.9ng/mL
  • 充足 — 30.0ng/mL以上

「欠乏」と「不足」が分けてあるのが、この項目の特徴です。重いほうを欠乏、比較的軽いほうを不足と呼びます。米国内分泌学会の指針に準じた分け方です。

なお、足りているかどうかを見るなら、この25(OH)Dを測るというのが標準になっています。

ビタミンDは、日光を浴びる量で大きく変わる

ビタミンDは、食べ物からとるほかに、皮膚で日光を浴びることでも作られます。そのため、足りるかどうかは日光を浴びる量に大きく左右されます。

皮膚で作られる量は、緯度・季節・時間帯・日光を浴びる時間・日焼け止めの使用などで大きく変わります。同じ食事をしていても、生活の仕方で結果が違ってきます。

冬は日差しが弱く、屋内で過ごす時間が長い人ほど作られる量が減ります。日焼けを避ける習慣も、同じ方向に働きます。

ビタミンDは、医療機関で追加を頼んで測る

ビタミンDは、健康診断の基本項目には入っていません。25(OH)Dを測るには、医療機関で追加を頼むことになります。

ただし、この項目は保険が使える条件が限られています。骨粗鬆症の診療などが対象で、健康な人が「知りたいから」で測る場合は自費になることが多くなります。頼む前に、費用を確認してください。

自宅で採って送る検査に、この項目が含まれていることもあります。

ビタミンDは体に溜まり、とりすぎの上限もある

ビタミンDは、腸管でのカルシウムの吸収を促進し、骨の形成を助ける栄養素です。これは栄養機能食品の表示として国が定めている文言で、厚生労働省の食事摂取基準に目安量が示されています。

ここで注意が要ります。ビタミンDは脂に溶けるため、体に溜まります。水に溶けるビタミンのように、余った分がすぐ出ていくわけではありません。食事摂取基準には、とりすぎを避けるための上限(耐容上限量)も設定されています。

ですので、「足りていない人が多い」という報告があっても、それは大量にとってよいという話にはなりません。とる量を大きく変えるときは、とりすぎを避けるためにも、先に医療機関でお医者さんに相談してください。

ビタミンDは、測らないと分からない項目

ビタミンDは、日光でも作られるぶん、生活の仕方によって人ごとに大きく変わります。食事の内容だけからは推測できません。

もし、自分の値が気になるなら、まずはお手元の結果票に25(OH)Dか「ビタミンD」の行があるかを確かめてみましょう。行が無ければ、ビタミンDの値はまだ一度も測っていないことになります。

健診の結果票に無い項目は、ほかにもあります。もう一つの例をマグネシウムの血液検査で挙げていますので、こちらもご覧ください。

ビタミンDをいつ測ればよいかは、ビタミンDの検査はいつ測る?でも説明していますので、ぜひご覧ください。

出典(2026年10月確認)


この記事は、公的機関・学会・査読のある論文をもとに構成しました。下書きの作成にAIを使い、数値と出典は一次資料と照らして確認しています。

この記事は一般的な情報をまとめたもので、診断や治療を目的としたものではありません。検査結果について気になることがあれば、検査を受けた医療機関か、かかりつけの医師にご相談ください。

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