遺伝子検査は病院で受けられる?|保険の範囲とキットの選び方

遺伝子検査は病院で受けられる? ── 保険の範囲とキットの選び方 遺伝子検査の読み方

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遺伝子で自分の体質を調べてみたい。でも、郵送のキットで済ませていいのか、ちゃんと病院で受けたほうがいいのか、迷っていませんか?

自分の体のことなので、せっかくなら確かな所で調べたい、と思うものですよね。

そこで、今回は病院で受ける遺伝子検査と、郵送の遺伝子検査キットの違いについてお伝えしていきます。

この記事では、病院の遺伝の検査がどんなときに、どんな流れで行われるのかと、体質を知りたいときに病院とキットのどちらを選べばよいかを知ることができます。

遺伝子検査は病院でも受けられるが、主な目的は病気の診断

病院でも遺伝子の検査は行われていますが、その主な目的は、病気の診断です。

まず、最初にそもそも遺伝子検査は何を調べているの?というお話をしていきます。遺伝子検査が読んでいるのは、体の細胞の中にあるDNAという物質です。DNAには、A・T・G・Cの4種類の部品の並びで、体を作るための情報が書かれています。この並びは人によって少しずつ違い、その違いの中には、病気の原因になる変化もあります。また、体質や特性にも、遺伝の要因が関わりうるとされています。

ひと口に「遺伝子検査」といっても、何を調べるかで、別の検査になります。日本医学会のガイドライン(2022年改定)が扱う医療の場の遺伝の検査は、生まれつき持っている遺伝子の、病気の原因になる変化や、染色体の変化を調べる検査です。一方、郵送の遺伝子検査キットが調べるのは、体質や特性などに関わるとされる並びの違いで、その人がどの部品を持っているかを「遺伝子の型」と呼びます。遺伝子の型のしくみは、遺伝子検査キットで何がわかる?の記事でも説明していますので、ぜひご覧ください。

ガイドラインでは、医療の場で行う遺伝の検査として、すでに症状がある人の診断のための検査のほか、まだ症状が出ていない人の検査や、生まれる前の赤ちゃんの検査などが挙げられています。すでに症状がある人の検査は、主に、可能性が高いと考えられる病気をはっきりさせたり、ほかの病気と見分けたりするために行われます。

保険で受ける遺伝の検査は、決められた病気が疑われるとき

病院で保険を使って受ける遺伝の検査は、決められた遺伝の病気が疑われる場合に行うものです。

保険の診療の決まりについて厚生労働省が出した通知(2026年3月)では、保険で行う遺伝学的検査は「以下の遺伝子疾患が疑われる場合に行うもの」とされ、対象になる病気の名前が一つずつ挙げられています。保険の費用として数えられるのは、原則として1人につき1回とされています。

体質の傾向を知りたい、という目的の検査は、この一覧にはありません。ですので、「自分の体質を知りたいので、病院で遺伝子検査を受けたい」という場合は、保険で受ける遺伝の検査とは別の話になります。もし、医療機関で保険を使わない遺伝子検査をすすめられたときは、何を調べる検査で、費用がいくらかかるのかを、受ける前に確かめましょう。

病院では、主治医の説明と同意のあとに検査へ進む

病院の遺伝の検査は、主治医が説明し、本人が納得して決めてから行われます。

ガイドラインのQ&Aでは、患者に行う遺伝の検査は、主治医の責任で、ふだんの診療の流れの中で行うと説明されています。ですので、「遺伝子検査は何科で受けるの?」という問いには、まず、気になっている病気や体の様子を診る科の主治医に相談する、というのが答えになります。

検査の前には、検査の意味や目的に加えて、結果が出たあとのことや、結果が血のつながった家族に関わる可能性があることも説明されます。そのうえで、受けるか受けないかを本人が自分で決められるように支えるとされています。十分な説明のあとには、書面で同意をとることがすすめられています。

また、必要に応じて、遺伝カウンセリングを受けられるように配慮するとされています。遺伝カウンセリングとは、情報を伝えるだけでなく、本人が自分で選べるように、気持ちや暮らしの面からも支える相談のことです。その病気をよく診ている医師と、遺伝カウンセリングに慣れた人が、チームで行うのが望ましいとされています。担う専門家には、遺伝医療を担当する医師である臨床遺伝専門医や、日本遺伝カウンセリング学会と日本人類遺伝学会が共同で認定する認定遺伝カウンセラーがいます。

病院の遺伝の検査とキット、5つの点の違い

病院の遺伝の検査と郵送のキットは、目的から結果の使い道まで、次のように異なります。

比べる点病院の遺伝の検査(保険)郵送の遺伝子検査キット
目的病気の診断や、ほかの病気との見分け体質や特性の、生まれつきの傾向を知る
受けるきっかけ主治医が必要と判断したとき自分で申し込む
調べる物病気の原因になる遺伝子の変化や、染色体の変化体質や特性などに関わる遺伝子の型
説明と相談主治医の説明と同意。必要に応じて遺伝カウンセリング申し込みのときの同意。結果を相談できる窓口は会社ごとに違う
結果の使い道診断や、そのあとの診療に使われる自分の体質を知る手がかり。病気の診断には使わない

米国の国立医学図書館の案内でも、キットの結果を病気の診断や医療の判断に使うには、ふつうは医療機関を通した検査がもう一度必要だとされています。また、キットの会社には、結果について質問に答えられる医療の専門家がいない場合もある、と書かれています。

体質を知りたいなら、病院とキットは目的で分けて選ぶ

病院とキットのどちらにするかは、知りたいことが病気のことか、体質のことかで分けて選びます。

もし、家族に多い病気について、自分も同じ変化を持っているかが気になるときや、体の不調が続いているときは、キットではなく、医療機関に相談する場面です。ガイドラインでは、遺伝の情報は一生変わらず、血のつながった家族と一部を共有している、という特性が挙げられています。そのため、医療の場の検査では、結果が家族に関わる可能性まで前もって説明され、必要に応じて遺伝カウンセリングを受けられるよう配慮されています。

一方で、食習慣や肌、眠りといった、生まれ持った体質の傾向を知りたいときは、郵送のキットで調べることができます。ただし、眠りや肌のことでも、いま困っている不調があるときは別です。キットで分かるのは生まれつきの傾向で、いまの体調や病気を診断するものではないので、不調があるときは先に医療機関で診てもらってください。

自分の体質の傾向を知りたいという目的なら、郵送のキットが合っている、というところまでは分かってきたのではないでしょうか。しかし、郵送のキットといっても、何を調べ、どんな手順で進み、どこまで説明があるのかは、申し込む前には見えにくいもの。そこで、今回ご紹介する「chatGENE」を例に、申し込む前に確かめておきたい所を見ていきましょう。

chatGENEは、病院へ行かずに、自宅で採った唾液をポストから送る遺伝子検査です。食習慣や肌、睡眠、運動などの体質や特性を含む400項目について、自分の遺伝子の型から見た生まれつきの傾向を知ることができます。どの項目を調べるかは公式サイトの項目一覧に載っているので、知りたい体質が入っているかを、申し込む前に見ておけます。

買ったあとは、会員登録とキットの登録、検査申込の同意書の確認が必要です。同意をしないと、検査は進みません。結果は、唾液が届いてから2〜3週間ほどで、パソコンやスマートフォンのマイページで見られます。唾液を採る前の30分は、食事や飲み物、ガムなどを控えるといった注意もあり、その流れは遺伝子検査キットのやり方は?の記事で順にお伝えしています。

公式のよくある質問では、いまの体調や病気を診断するものではなく、遺伝子疾患(遺伝病)や出生前診断を調べる検査でもなく、医療の代わりになるものでもないと、はっきり書かれています。項目の中に病気のなりやすさに関わる物があっても、それは確率としての傾向で、家族に多い遺伝の病気について自分が同じ変化を持つかを調べる検査ではありません。なお、検査のデータは、個人の遺伝情報を扱う事業のための個人情報保護のガイドラインを基準に、厳重に保管するとされています。遺伝子の研究への協力は、検査の同意とは別に、任意で同意する形です。

家族の病気や体の不調のためではなく、自分の体質の傾向を一度知っておきたいという方は、病院ではなく郵送のキットのchatGENEを選んでみてはいかがでしょうか?


chatGENE(唾液で調べる、400項目の遺伝子検査)


料金: 15,400円(税込・送料無料。2026年11月8日確認)


chatGENEの公式サイトで詳しく見る


検査の対象は18歳以上の方です。妊娠中は、おなかの赤ちゃんの遺伝子が母親の血液や唾液に混ざることが知られており、結果に影響するおそれがあるため、すすめられていません。家族の分もあわせて買うときは、1つのメールアドレスに登録できるキットは1つなので、受ける人ごとに別のメールアドレスを用意して登録します。また、検査申込同意書では、唾液は結果を知らせたあとに破棄し、取り出したDNAは解約したときに破棄するとされており、個人情報のデータも、問い合わせ窓口に申し出れば削除してもらえるとされています。結果について相談できる所があるかが気になる方は、申し込む前に公式の問い合わせ先で確かめておきましょう。

家族の病気が気になるなら、キットより先にかかりつけ医へ

もし、家族に多い病気や、続いている体の不調がきっかけで遺伝の検査を考えているなら、キットを申し込む前に、かかりつけのお医者さんに相談してください。ガイドラインのQ&Aでは、遺伝の検査を担当する医師と医療機関は、必要に応じて、遺伝医療の専門家による遺伝カウンセリングを受けられるようにするか、紹介できるようにしておく必要がある、とされています。かかりつけのお医者さんがいない場合は、全国遺伝子医療部門連絡会議の登録機関遺伝子医療体制検索・提供システムで、遺伝子医療を行っている施設を、都道府県や病気の種類から探すことができます。

体質の傾向を知りたい場合に、項目の一覧をどう探せばよいかは、遺伝子検査は項目数で選んでいい?の記事で詳しくお伝えしています。

遺伝子の型は一生変わらないので、暮らしの中で変えられるのは、食事や眠りの側です。自分の体を知る材料には、遺伝子のほかに、腸内の環境や、睡眠・運動・食習慣などの暮らし、血液や尿の検査のデータもあり、遺伝子はその1つです。日本医学会のガイドラインでも、遺伝子の型からの予測の力は高いとは限らず、体質や特性には遺伝のほかに環境も関わりうる、とされています。

遺伝子検査の結果に出てくる言葉の読み方は、遺伝子検査の結果の見方の記事で順にお伝えしていますので、こちらもあわせてご覧ください。

出典(2026年11月8日確認)


この記事は、国や学会が公開している資料と、公開されている論文をもとに構成しました。数値と出典は一次資料と照らして確認しています。

診断や治療をするものではありません。
検査結果について気になることがあれば、検査を受けた医療機関か、かかりつけの医師にご相談ください。

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