健康診断の結果票で、尿酸の行にだけ印が付いていた。調べるとレバーやビールの話ばかり出てくるけれど、そこまで食べても飲んでもいない。そんなふうに、原因が思い当たらずにもやもやしている方は、意外と多いものです。
そこで、今回は尿酸値が上がる原因についてお伝えしていきます。この記事では、プリン体のほかに尿酸値を上げる条件と、飲んでいる薬の中に尿酸値を上げる側の物が無いかを、お薬手帳で確かめる方法を知ることができます。
尿酸値が高いのは、作りすぎか、出せないかのどちらか
痛風・尿酸財団の尿酸ってなに?によると、尿酸は、遺伝の情報を伝える物質(DNAやRNA)や、エネルギーのもとになる物質(ATP)が分解されたときにできる、体の中の老廃物です。ほとんどの動物は尿酸をさらに分解しますが、人は分解する酵素を持っていないため、尿酸は体の外へ出していくことになります。
ですので、尿酸は、体の中で作られる量が増えるか、腎臓や腸から外へ出す量が減るかのどちらかで、たまっていきます。
同じ財団の尿酸値を変化させる要因には、プリン体とお酒のほかに、次のようなものが並んでいます。
| 条件 | 財団の解説にあること |
|---|---|
| 体質 | 尿酸値に関わる遺伝子の多くは、腎臓で尿酸を外へ出す働きに関わるもの |
| 体重 | 肥満度が大きいほど尿酸値は高くなる |
| 運動の種類 | 短時間の激しい運動で一時的に上がる |
| 汗・下痢 | 脱水の状態になると上がる |
| 腎臓 | 腎臓の働きが落ちると上がることがある |
| 飲んでいる薬 | 上げる側の薬がある(下の節) |
お酒は、作りすぎと出せないの両方にかかります。財団の飲酒と尿酸では、アルコールを分解するときに尿酸が作られ、そのときに増える乳酸が腎臓から尿酸を出すのを抑える、と説明しています。作る側が増えて、出す側が減る。プリン体の少ないお酒に替えても、アルコールのぶんは残ります。
7.0mg/dLは、尿酸が血液に溶けきるかの線
2024年に更新された厚生労働省の解説は、血液中の尿酸が7.0mg/dLを超えると高尿酸血症と診断される、と書いています。財団の血清尿酸値の正常値は?によれば、この線は血液に尿酸が溶けきる濃度から来ていて、超えると結晶になりやすくなります。ほかの多くの検査の基準範囲のように、健康な人の数値を集めて出した幅ではなく、尿酸が溶けきるかどうかの線です。
尿酸値の1回の数字で分かること、まだ分からないこと
プリン体に心当たりがなくても、上がる道はあります。採血の前の数日に、激しい運動をした、汗をたくさんかいた、下痢をした、という日があったなら、その影響も数字に入っています。思い当たる日があったときは、次に受診するときにお医者さんに伝えてみてください。
自分の数字が、作りすぎと出せないのどちらで上がっているかは、血液の1回の値だけでは分けられません。それを調べるのは、医療機関での診察になります。受診が要るかどうかは結果票の判定の欄に書かれているので、受診をすすめる判定が付いていたら、医療機関でお医者さんに診てもらってください。
お薬手帳で、尿酸値を上げる側の薬を確かめる
お薬手帳を出してください。先に挙げた財団の「尿酸値を変化させる要因」のページが、尿酸値を上げる薬として挙げているのは、利尿薬のサイアザイド系降圧利尿薬(フルイトランなど)とループ利尿薬(ラシックスなど)、ぜんそくの薬のテオフィリン(テオドールなど)、結核の薬のピラジナマイド、少量のアスピリン(小児用バファリンなど)です。
当てはまるものがあっても、自分の判断でやめないでください。一覧に無い名前でも同じ種類の薬のことがあるので、分からないときは薬を受け取った薬局で聞けます。当てはまったら、健診で尿酸に印が付いたことを、次に処方を受けるときに伝えてください。
お酒は、尿酸を作る側と出す側の両方にかかります。お酒を飲む習慣がある方で、自分がお酒に強い体質か弱い体質かも確かめておきたい方は、アルコール遺伝子検査はどこで受ける?で、費用のかからない確かめ方から順に説明していますので、ぜひご覧ください(この先の記事には広告があります)。なお、20歳未満の飲酒は法律で禁止されています。
同じ結果票の腎臓の行(eGFR)の読み方は、eGFRとはで説明しています。尿酸と並べて見るときの参考にしてください。
出典(2026年10月確認)
- 高尿酸血症|生活習慣病などの情報(厚生労働省)
- 尿酸ってなに?|公益財団法人 痛風・尿酸財団
- 尿酸値を変化させる要因|公益財団法人 痛風・尿酸財団
- 血清尿酸値の正常値は?|公益財団法人 痛風・尿酸財団
- 飲酒と尿酸|公益財団法人 痛風・尿酸財団
この記事は、公的機関・学会・査読のある論文をもとに構成しました。下書きの作成にAIを使い、数値と出典は一次資料と照らして確認しています。
この記事は一般的な情報をまとめたもので、診断や治療を目的としたものではありません。検査結果について気になることがあれば、検査を受けた医療機関か、かかりつけの医師にご相談ください。

